【キッチンカー開業成功のポイント】キッチンカー15年のプロが伝授!

【キッチンカー開業成功のポイント】キッチンカー15年のプロが伝授!

キッチンカーは、低コストで始められ、自由な働き方を実現できる魅力的なビジネスです。しかし、成功するためにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

本記事では、様々な失敗を経験しながらも2024年11月現在では4台のキッチンカーを運営している、キッチンカー歴15を誇る「咲たこ」の店主が、開業を目指す方へ具体的なアドバイスをお届けします。

開業前に意識するべきポイント

1.市場調査をしっかり行う

キッチンカーのターゲットや販売エリアを明確にすることが重要です。特に、地元で人気の料理やイベントでの需要をリサーチすることで、出店場所やメニューの選定がスムーズになります。

例: 咲たこでは、「京風たこ焼き」が関西での高い需要を背景に看板メニューとなりました。地域性を意識したメニュー作りが成功のカギです。

2. 開業に必要な資格と手続き

 

キッチンカー開業には以下の資格や手続きが必要です。これらを事前に整えておくことで、スムーズな運営が可能になります。

 

食品衛生責任者資格

調理を行うためには必須の資格です。保健所が実施する講習を受講し、取得することが求められます。

営業許可

キッチンカーで販売する食品によって必要な営業許可が異なります。例えば、弁当や焼き菓子などにはそれぞれ専用の許可が必要です。

車両改造の保健所検査

キッチンカーの車両は保健所の基準を満たす必要があります。事前に車両を改造し、検査を受けましょう。

初期投資を抑えるポイント

キッチンカー開業の魅力の一つは、低コストで始められることですが、特に開業時はできるだけ支出を抑えることで、万が一うまくいかなかった場合でも変更や撤退時の損害を抑えることができます。

  • 補助金の活用:キッチンカー(移動販売)開業の際は補助金や助成金の活用も検討しましょう。キッチンカー事業者が受けられる国や自治体の補助金・助成金はたくさんあります。上手に活用しましょう。
  • 中古車両やリースの活用: 初期コストを抑えるためには、中古のキッチンカーを購入したり、リースする選択肢があります。まずは中古やリースで初期費用を抑えて安定した収入が得られるか試してみるのも選択肢の1つです。
  • 自作のメニュー: プロのデザイナーに頼まず、自作やデザインが得意な友達に依頼してポップやメニュー表を作ることで費用を節約できます。

成功するキッチンカー運営の秘訣

人が多く集まる場所へ出店する

キッチンカーの売上を伸ばすためには、何と言ってもターゲット層が多く集まる場所を選ぶことです。
駅前や商業施設、イベント会場、公園など、賑わいのあるエリアへの出店が効果的です。
また、曜日や時間帯によって人の流れが異なるため、事前に調査を行い、最適な場所とタイミングを見極めましょう。

多くの人が集まるイベント等への出店は実績がないと出させてもらえなかったりと、開業当初は私も苦労した経験があります。

しかし、地元や小さなイベントからコツコツと実績を積み、情報収集やキッチンカー仲間とのコニュニケーションを大切にすることで、信頼を得て次第に大きなチャンスが巡ってきます。

顧客のリピート率を高める工夫

一度来てくれたお客様に何度も足を運んでもらうための取り組みや工夫も必要です。

  • 季節限定メニューやイベントの開催
    季節感を取り入れたメニューは、お客様に新しい楽しみを提供できます。例えば、夏には冷たいデザート、冬には温かいスープなど、季節ごとにメニューを変えることで、「また行きたい」と思わせるきっかけを作りましょう。また、周年記念や特別セールなどのイベント開催も、来店の動機づけに効果的です。
  • 味や製法、素材など、お店のこだわりをしっかりと持つ
    他のお店にはない特別感を打ち出すためには、「こだわり」を明確にすることが重要です。例えば、地元の新鮮な食材を使った料理や、手間ひまをかけた製法を伝えることで、お客様にお店の価値を深く感じてもらえます。こだわりがあると、口コミやSNSでの拡散も期待できます。
  • お客様とのコミュニケーションを大切にする
    キッチンカーの魅力は、お客様との距離が近いことです。接客の際に丁寧に話しかけたり、リピーターのお客様には顔を覚えて感謝を伝えるなど、小さな心配りが信頼感や親しみを生みます。直接の会話がファンを増やし、リピート率を高める要因となります。

実際に開業するまでの流れ

事業計画書の作成

開業の目的や目標、開店するエリア、ターゲット層、初期投資の内訳などをまとめた計画書を作成します。これにより、事業の目的や達成すべき目標をしっかり持つことができるようになります。また、リスクや課題を事前に把握し、適切な対策を考えることができます。
融資を受ける際にも事業計画書は重要な資料になります。

キッチンカーの購入と改造

営業許可を取得するために、保健所の基準に合った車両を準備します。冷蔵設備や給排水設備の確認はもちろん、季節に合わえて柔軟にメニューを変更できる設備にしておくことも重要です。

試運転を行う

実際に販売を始める前に、友人や知人を招いて試運転を行い、メニューやサービスの改善点を見つけましょう。

咲たこの店主からのメッセージ

キッチンカーは、固定店舗を構えるよりも手軽に始められるビジネスです。努力とアイデア次第で大きな成功を収めることもできます。
咲たこでの開業から15年、私自身も試行錯誤を繰り返して、いまでは多くの皆様に京風たこ焼きの「咲たこ」として知っていただけるようになってきました。
ぜひ皆さんも、自分らしいビジネスにチャレンジしてください。